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Body and mind maintenance

基礎代謝をアップして睡眠で痩せるカラダに

  • ダイエット
  • ストレッチ
公開日2024.02.09
最終更新日2024.02.10
読み終わるまで9分

忙しい日々でついおろそかにしがちな睡眠時間。寝る時間があればやりたいことをして有効活用したいと思う人も多いかもしれません。でも、寝る前にたった3分簡単なストレッチをするだけで、睡眠時間にダイエットできるとしたら? 今回は、プロストレッチトレーナーでお笑い芸人でもある山田BODYさんに、睡眠とダイエットの関係についてお話を伺いました。

Profile
プロフィール
山田BODY
プロストレッチトレーナー・芸人

高校からボクシングを始め解剖学を学ぶ。帝京大ボクシング部では主将として国体に出場。松竹芸能に所属し芸人として活躍しながらストレッチトレーナーの資格を取得。多くの芸能人・アスリートからその腕を評価されている。現在は芸能活動を続けながら、パーソナルジムを経営。
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ボクシングで知ったストレッチの大切さ

松竹芸能に所属する芸人でありながら、パーソナルジムを経営している山田BODYさん。ストレッチの重要さを知ったのは、ボクシングに打ち込んでいた学生時代でした。大学ではキャプテンとして国体に出場。そのときコーチに動的ストレッチを教わります。「身体の動かし方を変えるだけで、こんなにパンチ力が違うのか」と感動し、ストレッチの重要性を後輩たちに教えるようになりました。

 

ストレッチトレーナーの資格を取得し大手ジムでトレーナーの道に進むと同時に、目立ちたがりが高じて芸人の世界へ。テレビなどのメディア出演をはじめ、本の出版など幅広い活動でストレッチの良さを広めています。

 

「睡眠ダイエット」を考え出したのもボクシング時代。ボクシングで一番気を遣うのが、減量です。文字通り、寝る間を惜しんで減量をしていましたが、それでもわずかな睡眠時間ももったいないと思い始めます。寝ている間にどうにかして痩せないかと考えたのがきっかけでした。

健康寿命を延ばして人生を輝かしく

山田さんのジムのコンセプトは、「体のずれを直す」です。体の痛みの改善やスポーツのパフォーマンスアップ、ダイエットなど悩みは別々でも、体がずれているという点では同じ。例えば、ポッコリお腹は反り腰が原因など、姿勢を直した状態をキープすることが改善につながります。

 

「ダイエットや美容目的よりも、健康志向で通われる方が多いですね。そのため、どちらかというと年齢層は高め。若い方もいますが、体を動かし続けられるようにという意識の高い人がほとんどです。最初はダイエット目的だった方も、長生きしても体が動かなければ仕方がない。見た目も大事だけれど、ずっと動ける人生のほうが良いですよね、と言うと皆さん「確かに」と健康寿命を考えるようになるんです。

 

ジムではその人に合わせて睡眠前のストレッチをおすすめしています。ずれを直した状態をキープして寝るだけで代謝も上がり、見た目も変わっていきます」

睡眠で痩せるってホント? 「睡眠ダイエット」のメソッドとは

寝るだけで痩せるなんて夢のような話です。本当にそんなことが起こるのでしょうか。

 

「人間は生きているだけで基礎代謝としてエネルギーを消費しています。寝る前にストレッチを行うことで、基礎代謝量を上げ消費するエネルギーを上げることが睡眠ダイエットのやり方です。ストレッチで血の流れを良くすることで代謝は上がります。筋肉が固まっていると血の流れが悪くなり、栄養や酸素が行き渡らず摂取したカロリーがエネルギーに消費されない。代謝が低いと疲れも取れないし痩せない、眠れないんです。

 

乳しぼりを想像するとわかりやすいのですが、ポンプのように収縮させることで血流は良くなります。ゆるめるだけでなく、軽く筋肉を動かすことで血の流れを促し基礎代謝を上げるんです。また、ゆるくストレッチを行うことで副交感神経が優位に。副交感神経が働くと快眠に導かれます。さらに、良く眠れると翌日のパフォーマンスも上がるので、結果さらに基礎代謝も上がっていくんです」

睡眠前に3分だけ!寝ながらできるストレッチ

運動不足の社会人が毎日筋トレやストレッチを行うのはハードルが高いもの。そこで、睡眠ダイエットのなかでも、誰でも簡単にできて基礎代謝が上がる方法を教えていただきました。

寝転んで両足を曲げ、胸の前で両ひざを抱えたら、ゆりかごのように前後に揺れます。背中全体を床にすり込むように、お尻にかけてなるべく大きく揺れましょう。

NG例

ただし、頭を動かすことは意識せず、首の力を抜くのがポイント。無理やり頭を上げると首を痛めてしまうのでNGです。スプリングのきいたベッドだと若干やりにくいかもしれませんが、ヨガマットや床に敷いた布団の上だとやりやすいでしょう。

20秒ほど行ったら、今度は左右に。同じように首の力を抜き、なるべく背中全体を床に付けるように揺れます。こちらも20秒ほど揺れて、終わったら大の字に体を広げてゆるめましょう。

余裕があれば片方のひざに反対の足を引っかけて体に引き付け、お尻の筋肉を伸ばすとさらに効果的。こちらも20~30秒ほど行い、反対側の足も行います。

 

寝る前に行い、終わったらそのまま布団に入って大丈夫。体が温まり、良く眠ることができます。ただし、やりすぎると交感神経が活発になり、逆に目がさえてしまうので気を付けて。

ハンディガンでおすすめ睡眠前マッサージ

現代人はパソコンやスマホなどを使い、猫背になりがち。前かがみの姿勢が長く続くと、肩甲骨が広がった状態で固まってしまいます。そのままにしておくと血流が滞り、肩こりや首の痛みなどの原因に。寝る前に肩周りの筋肉をほぐすことで、翌日のパフォーマンスアップや代謝アップが期待できます。そこで山田さんには椅子やベッドサイドに座ってできる、ハンディガンを使った寝る前のおすすめケアを教えていただきました。

肩甲骨周りの菱形筋をゆるめる

ハンディガンを右手に持ち、肩の上から左の背中側に回します。菱形筋は僧帽筋の下にあり、直接ほぐすのが難しい箇所。ガンを当てる箇所は背中全体と言うより、肩甲骨の間の背骨寄りがベストです。30秒ほど行ったら左手に持ち替え、右の背中側に当てましょう。その際、回している腕を抱えて体に引き付けると、腕のストレッチにもなります。

肩周りの鎖骨下筋をゆるめる

デスクワークが多い人におすすめなのが、鎖骨の下にガンを当てるケア。鎖骨に沿うようにゆっくり30秒かけてケアします。軽く上腕を上げると胸が開いて当てやすいでしょう。軽く外側に押すようにしながらケアすることで、内側に入ってしまった肩を元の位置に戻します。

睡眠を楽しみな時間にしてほしい

山田さんは「寝る時間は無駄な時間ではない」と強調し、睡眠時間をしっかり確保することの大切さを語りました。睡眠ダイエットを続けることで、寝ることの意識付けにもつながると言います。

 

「ダイエットにつながる睡眠時間の目安は7時間程度です。大谷翔平選手も睡眠を大切にしていることで有名ですが、睡眠時間を確保する意識を持つことは本当に大事。ただ、23時までに寝るぞ!など毎日ベッドに入る時間を守るのはなかなか難しいもの。寝つく時間にはこだわらず、睡眠時間を平均7時間取れるように意識するのが良いでしょう。あまり寝られなかった日の翌日は意識的に仮眠をしたり、休日に1時間だけ長く寝たり調整する方が効果的です。

 

睡眠ダイエットを続けるコツとして、好きな音楽を聴くなど楽しみながらするのが良いと思います。例えば僕はオーディブルを聞きながら行っています。自分なりに一日をいかに楽しく終われるかを考えて過ごすことが大切です。ダラダラ起きている時間をなくし、睡眠をしっかり確保する。寝ることって、とても気持ち良いじゃないですか。一日の最後には楽しい睡眠が待っていると思うように習慣づけましょう」

インタビューを終えて

睡眠前に簡単なストレッチをするだけで痩せるなんて、本当かと疑ってしまいますが基礎代謝を上げるという理論に基づいたダイエット法に納得。お笑い芸人という一面も、楽しくストレッチを広めたいという熱意を感じられました。睡眠はここまで体に良いのかと、改めて知る機会になりました。

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