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花粉症対策に美腸活!炊飯器で簡単ブロッコリーご飯のレシピを栄養士が直伝|藤原 奈津子

  • マッサージ
最終更新日 2023.07.31
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Profile
プロフィール
藤原 奈津子
栄養士/料理研究家

栄養士/料理研究家として、キッチンツールメーカー、食品メーカーのレシピ開発・商品開発・販促企画・デザイン業務を展開。広告・TV・雑誌・イベントなどで活躍。おしゃれな女性向けの見た目も美しい簡単レシピ、野菜や果物の香りや色をいかしたレシピに定評がある。
特にキッチンツールに関して、最新情報のキャッチはもちろん、圧倒的なモノ知識から生み出される独特な視点は、小売バイヤーや料理研究家、メディアからも注目されている。キッチンツールマイスターとしてTVに出演中。

Web:株式会社ConnectBeyond

近年耳にすることが多くなった「〇〇活」という言葉。「就活」「婚活」などさまざまな「〇〇活」がある中で、近年注目を集めているのが「腸活」です。腸活とは、バランスのよい食生活や適度な運動などによって、腸内環境を整える活動のこと。「女性の悩みに関する調査」によると、「腸活」の認知度は80%上り、約5人に1人が腸活を実践していることがわかっています。

(※出典:2022年8月 身体の悩みに関する調査(2022年)-女性編- | リサーチ・市場調査ならクロス・マーケティング (cross-m.co.jp))
01

花粉症と腸活の関係とは?

栄養士、料理研究家として活躍する藤原さん。毎年この季節になると、花粉症対策に摂とりたい栄養について教えてください!いう多くの声をいただくと言います。一見花粉と栄養は関係が無いようにも思えますが、聞けば栄養には、花粉症の症状を軽減する手掛かりがあるのだとか。
 
「花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。免疫とは本来、侵入してきた細菌やウイルスを排除するために働くもの。ところが、この免疫反応が過剰になり、花粉や食べ物にも反応してしまうと、アレルギーとなって表れてしまいます。
 
腸には免疫細胞の約70%が存在しているので、腸内環境が乱れることで花粉症などのアレルギーが発症してしまうケースもあるんです」

02

善玉菌を“取り入れる&増やす”で花粉症を撃退!

腸内環境を整えるために大切なポイントは「善玉菌を増やすこと」。藤原さんはそう話します。
 
健康な腸内では善玉菌が優勢、その他の菌が劣勢な状態にあります。善玉菌によって腸内が酸性の状態を保ち、免疫細胞の働きが強化、免疫力の向上が期待できるのです。
腸内環境
そして、その善玉菌を増やすためにも2つのポイントがあるそうです。「ひとつは、善玉菌を食品から『取り入れる』こと。善玉菌は腸内で勝手に発生することはないので、外から摂取して腸内のメンバーを増やしてあげる必要があります。
 
ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、漬物などは、ビフィズス菌や乳酸菌を含んでいる食べ物として知られています。
 
もうひとつは、腸内に存在している善玉菌を『増やす』こと。善玉菌のエサになる水溶性食物繊維が多く含まれるもち麦などを食べるのがおすすめです」善玉菌を取り入れることの重要性は近年広く知られるようになり、「生きた乳酸菌」などをうたう乳酸品飲料も人気を博しています。
 
一方、忙しい日々の中で、取り入れた善玉菌を「増やす」ことまで考えて献立を考えるのは至難の業。そこで今回は藤原さんに、毎日の食事に取り入れやすい、腸活のための「炊飯器レシピ」をご紹介いただきました。

03

美腸活・まるごとブロッコリーご飯

【レシピ】

米…2合

もち麦…100g

ブロッコリー…1株

牛赤身肉(薄切り または 小間切り)…200g

塩…小さじ1

水…2合分+100ml

【作り方】

(1)米は洗い、炊飯器の内釜に入れ、表示通りの水を加える。もち麦を加え、水100mlを加える。

(2)ブロッコリーは根元を切り落とす。牛赤身肉は食べやすい大きさに切る。

(3)1に2、塩を加え、白米モードで炊く。

すべての具材を炊飯器に入れ、スイッチオンするだけ。ブロッコリーがまるごと入れられる様子はちょっと衝撃的です…!

約1時間後、「白米モード」で炊いたご飯が炊きあがりました。

しゃもじを入れると、しっかりとした見た目とは裏腹に、ブロッコリーがほろほろと崩れていきます。

釜全体をかき混ぜ、牛肉とブロッコリーがしっかりと混ざったら完成です。

「今回選んだもち麦は、食物繊維が豊富な食材。善玉菌を『増やす』ために役立ちます。そしてブロッコリーは緑黄色野菜のひとつで、ビタミンA・E・Cを含んだ野菜のエース。免疫力低下の原因となる、活性酸素に対抗する抗酸化作用が非常に高い食品です。
 
牛赤身肉には、免疫力を上げる効果が期待される亜鉛が豊富に含まれているので、この食材を入れてスイッチオンするだけで、免疫力アップが期待できるメニューが完成します」さらに、藤原さんは、食材の組み合わせを意識するだけで栄養バランスの底上げにつながると話します。
 
「時間栄養学では、朝食に糖質と十分なたんぱく質をとることで、体内リズムを調整し、代謝を高めることがわかってきています。1日を快適に過ごすためにも朝ごはんの質は大切です。“美腸活・丸ごとブロッコリーごはん”は、糖質とたんぱく質がバランスよくとれるので、特に朝ごはんにおすすめです。
 
簡単に調理できるので忙しい日の夜ごはんとしても優秀です。ブロッコリーをビタミンA・E・Cが豊富に含まれるにんじんやパプリカに変えて、アレンジも楽しんでみてください。」

04

お腹を温める腸温活テクニック

さらに藤原さんは、中から腸内環境を整えるだけでなく、外から整えることも推奨します。「食は毎日のことなので、食材の組みあわせと調理テクニックをルーティン化し、栄養バランスの底上げをしています。体の調子を整えるには、適度な運動も大切です。
 
特に冷えやむくみなどのちょっとした不調は、即効性を感じるほぐしケアが良いときもありますよね。以前は手でマッサージをしていたのですが、時間がかかったり、手を動かす分余計に疲れてしまったりすることもあります。
 
マッサージガンやマッサージボールなどを使った手軽ケアにシフトしてからは、タイパよく外側のケアもできるようになりました。キッチンツールもケアガジェットも、機能はもちろん、自分のライフスタイルに取り入れやすいアイテムを目的別に選ぶことが大切だと思います。」

「腸を整えるためには、腸の血行を良くすることが欠かせません。血行が良くなることで免疫細胞が働きやすい状態を作れます」そう言って藤原さんが手にしたのはマッサージボール。ハンディガンなどを使っても良いそうですが、腸活の場合は、腹部を面押しできるマッサージボールの方が優しく刺激することができおすすめだと言います。

手でマッサージを行う場合も、指先ではなく手のひら全体で。また、腸全体をなぞるのではなく、下腹部を中心にソフトに刺激するのもポイントです。

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栄養と調理のチートテクニックで、免疫力アップ!

忙しくても手軽に作れるレシピと、グッズを使った温腸活を紹介してくれた藤原さん。それでも理想は、バランスの良い献立を作ることなんですよね…?そう思いながら尋ねてみると、藤原さんは「それだけが正解ではないんですよ」と笑ってくれました。
 
「まじめな人ほど、バランスの良い正しい献立で食事をしなければと考えてしまいますよね。でも、私はいかに栄養と調理のチートテクニックを使うかが大切だと思っています。
 
栄養は“ミルフィーユ”。何かの不調をピーマンだけ、ヨーグルトだけ、とひとつの食材で解決することはできないので、いろんなものを少しずつ重ねることが必要です。とはいえ、それを主菜・副菜……バランスよく盛り込むのには難しさもあります。
 
そんなとき、今回のように野菜とお肉を組み合わせて主食にしてしまおう!といったチート技を持っていると、タイパ(タイムパフォーマンス)良く栄養素の高い食事ができます」今回の「ブロッコリー炊き込みご飯」がチート技と言えるのは、「ご飯を炊く」という毎日の行動をほとんど変えずに、豊富な栄養がとれるところ。
 
さらに、その時々で、必要な栄養素に合わせて具材をスライドさせれば、料理のレパートリーも増えて一石二鳥です。
 
「食事は毎日のことだから、背伸びをすると絶対に続きません。自分の日々の中に取り入れられる手軽さか?を考えつつ、何でも興味を持って面白おかしくやってみる。それが、楽しくバランスよく栄養をとる秘訣です!」

06

インタビューを終えて

「バランスの良い食事は、手間がかかるもの」。そんな思い込みがありましたが、藤原さんから提案されたレシピは煮たり焼いたりする必要がなく、ブロッコリーもまるごとでOK!という、想像を超えたチートテクニックでした。花粉が本格化するこのシーズン、積極的に日々の食生活として取り入れ、免疫力アップを目指します!

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