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寝ながらスマホは肩こりの原因となる!どの姿勢で寝ても影響がでる

  • マッサージ
最終更新日 2023.03.08
読み終わるまで15分

「最近肩こりがひどいけど、寝ながらスマホを見ているのが関係しているんだろうか?」「『寝ながらスマホ』がやめられない!なんとなく体に悪そうだけど、負担の少ない使い方ってあるのかな?」寝ながらスマ―トフォンを見るのは、多くの方が楽しみにしていることの1つでしょう。しかし同時に、なぜか肩こりがどんどんひどくなって悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論からお伝えすると、「寝ながらスマホ」を続けると、首や肩の筋肉を疲弊させてしまい、肩こりが悪化してしまいます。さらに、肩こり以外にも視力低下や斜視、睡眠障害など多くのトラブルを引き起こすことは、後ほど詳しく述べますが、多くの医師が指摘しています。
このように考えると、「寝ながらスマホ」は思った以上に人間の体に悪い影響を与えているため、今夜からでもすぐに改善した方がいいことがわかりますね。しかしそうはいっても、「寝ながらスマホ」を毎晩楽しみにしている方にとっては、スッパリ止められない方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回この記事では、「寝ながらスマホ」が肩こりを引き起こすリスクをお伝えすると同時に、「寝ながらスマホ」をすぐに止められない方でも、体への負担を少しでも減らせるよう、寝ながら活用できる便利アイテムをご紹介していきます

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「寝ながらスマホ」を続けるとひどい肩こりを引き起こす!

「寝ながらスマホ」を続けると、肩こりがひどくなることは冒頭でお伝えしましたが、楽な姿勢で見ているはずの「寝ながらスマホ」が、どうして肩こりを起こしてしまうのでしょうか?それはどのような姿勢で寝転んだとしても、腕や首、肩などに大きな負担を与えてしまうからです。この章では、どのような向きで寝転ぶとどのような影響が生じてしまうのかを詳しく説明していきます。ぜひ普段のご自分の姿勢と比較して、見直すきっかけにしてみてくださいね。

【仰向け】長時間腕を上げることで肩の筋肉が疲労する

仰向けに寝転びながらスマホを見る際、両腕を長時間上げていると、肩こりになりやすいです。なぜなら、上げた両腕の重みが肩にかかり、肩の筋肉が疲労してしてしまうからです。井尻整形外科の井尻慎一郎院長によると、人の腕は片方で約3kgあるため、「寝ながらスマホ」をすることでその重みを首と肩が受けることになり、首こり・肩こりの原因につながってしまうと指摘しています。また、整形外科医の中村格子先生も、寝転んだ状態でスマホを見ることは、首に負担がかかり、さらにスマホを支える腕にも、不自然な力がかかってしまうため、肩の痛みや腕の痛みを引き起こすリスクがあると説明しています。こうした状態を毎日繰り返すと、肩の筋肉に疲れが溜まってこわばってしまい、肩こりにつながってしまうので注意が必要です。

【横向け】首に負担がかかる

横向きに寝ながらスマホを見ると、首に負担がかかり、肩や首のこりにつながってしまいます。「首の重みは枕で支えているから大丈夫なのでは?」と思う方も多いことでしょう。それは離れたところにある、テレビ画面などを見る場合はそうかもしれません。しかし、前出の井尻整形外科の井尻慎一郎院長によると、目の前まで画面を近づけて閲覧するスマホの場合、画面に集中するあまり目が動くようになっていきます。それに合わせて、頭も少し浮くこともあり、いつの間にか首の筋肉を疲弊させてしまっているのです。そのため、横向けに寝転んだとしても、首や肩を疲れさせてしまい、肩こりへとつながることになります。

【うつぶせ】重たい頭を支えるのに大きな負荷がかかる

うつぶせの場合、重たい頭を持ち上げて支えようとするので、肩や首に大きな負担がかかり、肩こりの原因になることがあります。兵庫医科大学保健管理センターによると、人間の頭は4~6kgの重さがあり、首や肩、頸椎や背骨、背中など広い範囲でその重みを支えています。ところが、約60度姿勢が前にうつむくことで、首にかかる重みはなんと27kgにもなってしまうのです。このように、うつぶせで寝転びながらスマホを見るのは、うつむく角度が深ければ深いほど、首に大きな負荷をかけてしまうことがわかります。こうした負荷が続くと、そのうち首や肩が痛み始め、肩こりを引き起こすリスクがあるため、「寝ながらスマホ」はなるべくしないようにすることが重要です。

肩こりだけじゃない!寝ながらスマホが体に与える悪影響

「寝ながらスマホ」の最も大きな弊害は、ひどい肩こりを起こしてしまうことですが、それ以外にも以下のようなリスクが指摘されています。
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● 睡眠障害

● 視力低下

● 斜視
——————–
予想以上に私たちの健康を害していることがおわかりいただけると思います。なぜ寝ながらスマホを使用することが、ここまでのトラブルを引き起こしてしまうのか、1つずつ詳しく見ていきましょう。

睡眠障害

眠る直前に「寝ながらスマホ」を続けることで、睡眠障害に陥る可能性があります。阪野クリニックでは、夜寝る前にスマホの光を浴びて刺激されることで、体のリズムをつかさどる「メラトニン」の分泌が減ってしまい、睡眠にトラブルを抱えると指摘しています。「メラトニン」とは脳から分泌されるホルモンで、生物の覚醒と睡眠を調節する役割を果たしています。朝、日の光を浴びるとメラトニンの分泌量は減り、夜暗い場所にいるとその分泌量は増えて、自然な睡眠へと誘います。しかし、夜遅くまで明るいスマホの画面を見続けると、脳が昼間だと勘違いしてしまい、「メラトニン」の分泌量が減少してしまうのです。そのため、寝つきが悪くなったり、朝なかなか起きられないことが増え、気づくと昼夜逆転の生活になってしまう可能性も起こります。自分の気づかないうちに少しずつ症状が進行するため、普段からスマホの視聴時間に気を付けて、寝る前はスマホを手の届かないところに置く寝る直前には画面を見ないなどの対策をして、しっかり良質な睡眠が取れるよう心掛けておくことが重要です。

視力低下

寝ながらスマホを見ることで、視力が低下します。三重大学の加藤征三教授によると、スマホから発光するブルーライトは、角膜や水晶体に吸収されることなく、そのまま奥にある網膜に到達し、様々な病気を引き起こしてしまいます。このブルーライトは、パソコンやスマホに多く含まれており、長時間視聴することでブルーライトを目にたくさん浴びることになってしまいます。ましてや、寝ながらスマホを使用するとなると、画面と目の距離も近くなるため、ブルーライトの影響を大きく受け、余計に目を疲れさせてしまうことにもなります。いつまでも健康的な視力を保ちたいのであれば、今からでもブルーライトを極力浴びないようにし、ブルーライトをカットするフィルターシートや眼鏡などを活用して、目への影響を減らすように工夫することが重要です。
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斜視

「寝ながらスマホ」は、斜視を起こすリスクがあります。斜視とは、両目が同じ物を見ているにもかかわらず、片方の目の視線がずれて、両目の視線がそろわないことを指します。寝転んでスマホを見ると、左右の目と画面までの距離がバラバラになってしまい、「急性内斜視」を発症してしまう可能性があります。
窪田眼科医院によると、2019年に日本小児眼科学会日本弱視斜視学会が眼科医に行ったアンケートでは、急性内斜視の患者(5~35歳)371人に対し、158人の眼科医が診察を行いました。そのうちの8割(122人)の眼科医が、「急性内斜視」の原因はスマホなどが原因になっていると診断したのです。
この結果を、寝ながらスマホを見ているシーンにあてはめてみるといかがでしょうか?さきほどの窪田眼科医院では、スマホを使用する際は、目からの距離が30cm以上離れていることが望ましいと主張しています。
30cmというと、ちょうど1000円札を2枚横に並べた長さになりますが、「寝ながらスマホ」をしていると、その距離よりももっと近い場所で画面を見ている方が多いのではないでしょうか?そもそも起きあがった状態でスマホを使用している人でも、「急性内斜視」を起こすリスクが高まっているのですから、ましてや寝転びながら、顔とスマホ画面がとても近い状態で使用しているのは、余計に斜視になってしまうリスクを抱えていると言えるでしょう。
このように、多くの眼科医が「寝ながらスマホ」による「斜視」のリスクに言及しています。自分の目を守るためにも、「寝ながらスマホ」はなるべくやめた方がいいでしょう。

02

肩こりにならない正しいスマホの使い方

「寝ながらスマホ」を楽しみながらも、肩こりになりにくい便利アイテムをご紹介してきましたが、それでもやはり、毎日長時間寝転びながらスマホをいじるのは、やがて体に大きな負担が来ることでしょう。正直に申し上げてスマホを使用する際は、寝ながらスマホに限らず、体を起こして使用している時でも、正しい使い方をすることが大切です。なぜなら、正しい姿勢でスマホを使わないと、「ストレートネック」(本来湾曲しているはずの首の骨がまっすぐになってしまうこと)を引き起こす可能性が高いからです。実際、整形外科とくはらクリニックによると、長時間のタブレット、スマホの使用により、常に下を向く姿勢が当たり前となった現在、「ストレートネック」を発症する患者が急増していることがわかっています。

こうした「ストレートネック」をそのまま放置してしまうと、肩こりや首の痛み以外にも、以下のような深刻な状態に陥ることがあります。
● 耳鳴り

● めまい

● 頭痛

● 手や腕のしびれ

● 自律神経失調症など
このような事態を避けるためにも、普段からできる次の対策を実践していくことが重要です。
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【対策1】長時間の使用はやめる

【対策2】目の高さまで上げて画面を覗きこむ姿勢を避ける

【対策3】顎や顔を突き出さないようにする
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それでは1つずつ詳しく解説していきましょう。

長時間の使用はやめる

スマホの長時間の使用はやめましょう。やめられないからといって、つい画面を見続けてしまっては、前述した「ストレートネック」を悪化させる原因となってしまいます。CS眼科クリニックの宇井牧子院長は、スマホの適切な視聴時間は30分であり、30分経過ごとに5分の休憩を入れるよう主張しています。にもかかわらず、画面に夢中になって、何時間も見続けてしまうと、首や目に負担を与えてしまい、「ストレートネック」から来る肩こりに悩まされるようになります。
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目の高さまで上げることで画面を覗きこむ姿勢を避ける

タブレットやスマホを見る時、目の高さまで画面を持ち上げて見るようにしましょう。なぜなら、画面が下の方にあるからと覗き込むような姿勢を長く続けることで、「ストレートネック」の症状が進んでしまうからです。そのため、目を通したい物はできるだけ目と同じ高さに持ち上げて、視線が下に落ちることのないよう注意を払いましょう。

顎や顔を突き出さないようにする

顎や顔を前に突き出さないように意識しましょう。理由は、顎や顔だけを前に突き出すことで、首に負担がかかり、肩こりや首の痛みが生じてしまうからです。そうならないためにも、常に正しい姿勢でいることを心がけ、特に顎や顔の位置が正しい位置にあることを確認してみてくださいね。顎や顔を引いて正しい姿勢を保つには、以下の通りにします。
————————————
【正しい姿勢の作り方】

● 椅子に座ったら足の付け根に手を置く

● 胸を軽く張る

● 正しい姿勢が完成!
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【スマホ使用時】

● 上記の姿勢を保ったままにする

● 脇をしめる

● 画面を目の高さまで持ってくる
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ぜひ順番に試してみて、いい姿勢を保てるようにしてくださいね。

03

肩こりが酷くなる前に対処しよう

スマホの使用時間が長すぎて、「ストレートネック」になってしまうリスクをお伝えしましたが、現在すでに肩こりや首の痛みなどが出ている方は、そのまま放置していてはいけません。
なぜなら、ひどい肩こりを無視したまま適切な対策を施さなければ、前章でお伝えしたように、以下のような症状を引き起こす可能性があるからです。
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● 耳鳴り

● めまい

● 頭痛

● 手や腕のしびれ

● 自律神経失調症など
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特に「寝ながらスマホ」を続けている場合は、肩以外にも首を酷使している方が多いため、早いうちにご自分で対処し、普段から首のこりを解消するできるよう工夫することをお勧めします。
首のこりをほぐすには、症状に適したストレッチが必須です。

04

まとめ

今回は、「寝ながらスマホ」をすることで、肩こりを引き起こしてしまう原因をご紹介してきました。「寝ながらスマホ」を続けると、肩こり以外にも以下のような症状が起こるので要注意です。
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● 睡眠障害

● 視力低下

● 斜視
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こうした体のトラブルを出さないためにも、便利グッズを取り入れて、少しでも体への負担を減らす工夫が重要です。「寝ながらスマホ」は知らず知らずのうちに私たちの健康を大きく害しています。そのことをきちんと理解して、スマホを使用する時はなるべく体を起こすようにしましょう。正しいスマホの使い方とは、以下の通りです。
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【正しいスマホの使い方】

● 長時間の使用はやめる

● 目の高さまで上げて画面を覗き込む姿勢を避ける

● 顎や顔を突き出さない
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以上3点を常に意識しながら、スマホを健康的に使用していきましょう。本記事が、あなたの快適なスマホライフを実現できるお手伝いが出来たなら幸いです。

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