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生活習慣病の予備軍「ぽっこりお腹」はドローイン&下半身強化で対策

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公開日2023.09.28
最終更新日2023.09.04

「いつの間にかお腹まわりがぽっこり」「下腹だけどうしても痩せない」「薄着になる季節はちょっと憂鬱…」そんな、お腹まわりの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
腹部は常にダイエットの関心が高い部位ですが、外見的な影響だけではなく、生活習慣病の危険性も孕んでいるためなるべく早めに対策をすることが重要です。まずはお腹の脂肪について正しく理解し、食事の見直しや、お腹まわりに特化したエクササイズも少しずつ取り入れてみましょう。本記事では、ぽっこりお腹に潜む危険性や脂肪別対策、簡単なエクササイズを紹介します。

ぽっこりお腹は生活習慣病の危険信号?

下半身よりもウエストまわりが大きくなる体型は「リンゴ型肥満(内蔵脂肪型肥満)」と呼ばれています。主に生活習慣が大きな要因であると言われており、あまり体を動かさないデスクワークの方や、不規則な食習慣がある方が特にリンゴ型肥満になりやすいようです。このタイプの肥満は比較的男性に多いとされ、女性は下腹部や腰、太腿、お尻周りに皮下脂肪がつく「洋ナシ型肥満(皮下脂肪型肥満)」が多いとされています。いわゆる「ぽっこりお腹」にも、リンゴ型と洋ナシ型があるということを覚えておきましょう。
 
内臓脂肪型肥満は動脈硬化や糖尿病、脂質代謝異常、高血圧などの生活習慣病の引き金になる可能性があることもわかっています。さらに、生活習慣病を放置すると、心臓病や脳卒中など数多くの深刻な疾患につながりかねません。
 
一方、皮下脂肪型肥満の場合、若年の間は深刻な病気につながる恐れは低いものの、年齢を重ねることで、膝関節や背骨の障害を引き起こす可能性もあると言われています。
 
恐ろしい病気や不調を招く前に、どちらのタイプであっても「ぽっこりお腹」は早めに対策しておくことが重要です。

まずは落としやすい「内臓脂肪」から対策

内臓脂肪は、その名の通り内臓の周りについた脂肪のことを指し、既述の通りさまざまな病気を招く可能性があります。よく聞くメタボリックシンドロームもその一つです。皮下脂肪と比べ「つきやすく落としやすい」という特徴があるため[1]、まずは内臓脂肪から対策していくと良いでしょう。

〈対策1〉ダイエットの基本を意識する

内臓脂肪を減らすためには、ダイエットの基本原則を守ることが大切です。食事のコントロールをしっかり行い「摂取エネルギーが消費エネルギーを上回らない」ことを意識しましょう。食べたいものを我慢するのではなく、「食べるものを変える」という意識なら継続しやすいですよね。例えば、お米が好きな方の場合、白米ではなく玄米やもち麦を混ぜることで、同じ量でも白米だけの場合と比較して、カロリーを抑えることができます。さらに、玄米やもち麦は食物繊維も豊富なため、整腸作用も期待できます。感覚で調整するのではなく、毎日体重計に乗って、自分の体重を認識する事も重要です。しかし、極端な食事制限を行うと肌にハリがなくなったり、髪や爪が乾燥したりと、体のさまざまな部分に影響してしまうため、必要な栄養素はバランスよく摂取するよう心掛けましょう。

〈対策2〉有酸素運動を取り入れる

食事だけの工夫でなく、運動を取り入れるとさらに効率的です。全身を動かすことで、上半身の脂肪も落ちやすくなります。上半身の脂肪を落とすには、酸素を必要とする「有酸素運動」が効果的とされており、水泳やヨガ、ウォーキングやランニングなどがおすすめです。

落ちにくい「皮下脂肪」も効率的に対策

「皮下脂肪」は皮膚の下につく脂肪で、お腹以外の部分にも存在します[2]。「ゆっくりとついて落としにくい」という、内臓脂肪とは真逆の特徴をもつ皮下脂肪。効果をわかりやすく実感するにはある程度の期間が必要です。皮下脂肪型肥満のぽっこりお腹の場合は、特に下腹部をしっかりとシェイプアップする方法を取り入れると良いでしょう。お腹に筋肉をつけることで、内側にかかる圧力も上がり、お腹が全体的に引き締まります。

〈対策1〉「ドローイン」でインナーマッスルにアプローチ

ドローインとは、お腹を凹ませたまま呼吸をするトレーニングです。ぽっこりお腹を解消するのに効果的な「腹横筋」というインナーマッスルを鍛えることができます。
 
立った状態や座った状態、仰向けに寝た状態でもできる方法がありますが、今回は座りながら行うドローインの方法を紹介します。
 



  • 椅子に浅めに座り、胸を張る

  • 息をゆっくり吐きながらお腹を凹ませていく

  • 凹ませきった状態で呼吸を10~30秒続け、元に戻す



呼吸を続ける時間をだんだん長くしていき、最終的には60秒程度を目標にしましょう。
 
ドローインは、骨盤を立てて行うとさらに効果が高まります。合わせて骨盤を立てる練習をするのもおすすめです。



  • 椅子に座った状態で、骨盤を後方に倒しながらできる限り前かがみになる

  • 骨盤をできるだけ前方に倒しながら胸を張る

  • 骨盤をちょうど中間位置に戻し、キープするようにする



〈対策2〉エクササイズで「下半身」を強化する

エクササイズをすることで、基礎代謝がアップし脂肪を効率的に減らすことができます。特に有酸素運動の前に行うのがおすすめです。
 
まず鍛えたい部位は下半身です。「上半身の脂肪を落としたいのに下半身を鍛えるの?」と思うかもしれませんが、下半身には大きな筋肉が集まっています。太ももの大腿四頭筋、お尻の大殿筋など、まずはこういった大きな筋肉を鍛えて基礎代謝を上げることで、お腹の脂肪を落とす近道になるということです。では、自宅で簡単にできるエクササイズを紹介します。

【スクワット】
スクワットは「キングオブエクササイズ」とも言われ、高い効果が期待できます。
 



  •  足を肩幅に広げる

  • 股関節を曲げお尻を真下に下ろすイメージで膝を曲げる。※膝がつま先よりでないように注意

  • 太ももと床が並行になるようにする

  • 膝を軽く曲げたところまで立ち上がる



 

ポイントは息を止めないこと。ゆっくりとした動作で行いましょう。

【レックレイズ】
主に下腹部を鍛えるのに効果的なレッグレイズは、ヒップアップの効果もあります。



  • 床に仰向けになり、腰や背中が浮かないように注意して手と足を伸ばす

  • 両足を床と垂直になるまで持ち上げる

  • なるべく膝をまっすぐに伸ばした状態で、ゆっくりと床につくギリギリまで足を下ろす

  • そのままで1~2秒キープ

  • 反り腰にならないように注意しながら2の状態まで戻す

  • 3~5を繰り返す



この動作を10回1セットとして、3~5セット行いましょう。

まずは日常生活の中に効率良く取り入れることから

有酸素運動の代表格である「ウォーキング」は、水泳やヨガに比べ手軽に行うことができて、日常生活の中でもすぐに取り入れやすい運動です。工夫をすれば、わざわざ時間をつくらなくても歩数を増やすことができます。1つ前の駅やバス停で降りて歩く、職場や学校ではあえて違う階のトイレを使うようにする、エレベーターやエスカレーターではなく階段を使うようにするなど、ちょっとした工夫で、効率よく普段の生活の中に取り入れることができますよ。

5年後、10年後の健康的な生活のために

ぽっこりお腹を解消するためには、まず自分の脂肪が主に「内臓脂肪」なのか「皮下脂肪」なのかを見極め、適切な解消法を実践することが重要です。少しずつでも毎日の生活の中で意識し、それを習慣化することでダイエット効果が得られます。習慣を変えるのは簡単なことではありませんが、取り入れやすいものから徐々に始めてみましょう。

参考文献

[1]厚生労働省. “内臓脂肪型肥満” 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-051.html (参照2019-09-04)
[2]厚生労働省. “皮下脂肪型肥満” 厚生労働省e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-054.html (参照2019-09-04)

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