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中年太りは歩いて撃退!正しいウォーキングのポイントを解説

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最終更新日 2023.09.04
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「昔はなかった部分にぜい肉が増えた」「全体的に体型が変わってきた」、食事やライフスタイルは若い頃とあまり変わらないのになぜ…そんな方も多いのではないでしょうか?そんな「中年太り」と呼ばれる状態、一刻も早くなんとかしたいですよね。本記事では、そもそも中年太りはなぜ起こるのか?その原因と、今日からできる「歩く」という対策について詳しく解説していきます。

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中年太りの原因はさまざま

年齢と共に低下していく基礎代謝量も中年太りの大きな原因ですが、実はそれだけではありません。

基礎代謝量の減少

基礎代謝量は10代をピークに少しずつ低下し、たとえば70kgの男性であれば、50代では20代より175kcalも少なくなり[1]、その差はコンビニおにぎり1個分に相当します。そのため、若い頃と同じ食生活を送っていると、消費しきれないエネルギーが少しずつ脂肪として蓄えられ、中年太りと呼ばれる状態につながるのです。

活動量と筋肉量の減少

年齢を重ねて疲れやすくなることで、活動量が減ることも中年太りの原因のひとつです。活動量が減れば消費エネルギーは減るうえ、筋肉量の減少にもつながります。そして筋肉が減るということは、基礎代謝量も減るということです。徒歩や自転車で移動する機会があまりなく、電車でもすぐ席に座ってしまう…このような生活を続けていると筋肉量は減り、基礎代謝はさらに低下してしまいます。

ホルモンバランスの変化

更年期は、思春期・産後と並んで女性が特に太りやすい時期です。また、もともと太り気味の場合には、食べ過ぎや運動不足、精神的ストレス、女性ホルモンである「エストロゲン」の低下により内臓脂肪型肥満になりやすいということがわかっています。エストロゲンは、脂質の代謝によい影響を与えるとされていますが、閉経とともに減少することで体脂肪のつき方にも影響を与えます。加齢やエストロゲンの減少によって肥満になるわけではなく、あくまで脂肪のつき方が変化すると考えられていますが[3]、内臓脂肪型肥満は皮下脂肪型肥満に比べ、健康リスクの高い肥満です。

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今日からできる中年太りの対策は?

このように、外見の問題だけでなく健康上の問題を引き起こすこともある中年太り。なんとしても早めに手を打ちたいものです。現在の生活習慣を少しだけ見直すことでできる対策を紹介します。

食生活と摂取カロリーの見直し

まずは適正な摂取カロリーを知り、それを超えないようにしましょう。適正な摂取カロリー、すなわち1日に必要なエネルギー量は、性別・年齢・活動レベルによって変わります[6]。



  • 性別:女性は男性よりも約450~750kcal少ない

  • 年齢:50代以降の男性は150~200kcal、女性は100kcal少なくなる

  • 活動レベル:低い・普通・高いの3段階で、段階が上がると250~350kcalの差が現れる



性別・年齢・活動レベルを踏まえた適正カロリーは、厚生労働省のサイトなどで検索が可能です。
ただし、血糖コントロールの必要があったり、高血圧や高脂血症などの合併症があったりなど、カロリー計算をするにあたって気をつけるべきことがある方は、医師に相談してから実践するようにしましょう。
また、食事は野菜を先に食べる「ベジファースト」で満足感を得るのがおすすめです。野菜に含まれる食物繊維には、後から食べる糖質の分解や吸収を抑え、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果があります。また低カロリーで満足できるというメリットも[8]。ただし筋肉を維持するためには、原料となるたんぱく質も大切です[9]。脂身の少ない肉・魚・卵などからしっかりと摂取してくださいね。

日常で「歩く」ことを意識する

内臓脂肪を減らすためには、1週間に「10メッツ・時以上の有酸素運動」が効果的だとされています[10]。メッツというのは、安静時を1としたときと比較して何倍のエネルギーを消費するかで運動や身体活動の強度を示す単位です[11]。自分の運動や活動に応じた必要な運動時間は、次の計算式で求められます。
 

10.0(メッツ)÷ 運動強度(メッツ)= 1週間に必要な運動時間

この計算式に当てはめると、例えば3メッツの運動であれば、1週間で合計3時間20分、1日で合計29分行えば良いことになります。3メッツの活動とは、普通の歩行や犬の散歩、子どもの世話、家事など[12]です。合計時間で良いので、まずはこれを継続して続けることを第一ステップにしましょう。

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「歩く」だけで得られる効果はこんなにたくさん!

運動には、運動時のエネルギー源として酸素を使わない無酸素運動と、主に脂肪と酸素を使う有酸素運動の2種類があります[7]。軽く汗ばむくらいの強度の運動であるウォーキングは、有酸素運動によるエネルギー産生が多くなる運動なので、脂肪燃焼による減量や血中の中性脂肪の減少に効果的です。脂肪燃焼のほかにも、血圧・血糖値の改善心肺機能や体力の向上、骨に刺激が加わることによる骨粗しょう症の予防効果が期待できます[2]。
 
せっかくウォーキングするのなら、1回ごとのウォーキングでしっかり効果を引き出したいですよね。次項で効果的なウォーキングのポイントを紹介します。

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ウォーキングのポイント

ウォーキングの運動効果をしっかり引き出すには、正しい姿勢とスピード、ウォーキングをサポートする靴選びが大切です。それぞれ具体的なポイントを見ていきましょう。

姿勢

効果的にウォーキングをするには、歩く姿勢が大切です。肩の力を抜いてリラックスし、目線は足元ではなく、あごを軽く引いて20歩ほど先を見るイメージで歩きましょう。歩くときは、かかとで着地し、体重を前に移動させてつま先でキック、その反動で足が前に出るように歩くと大股でさっそうと歩けます。腰の回転も意識するとさらに効果的です。

スピード

体力によってほどよいスピードが変わります。軽く汗ばむものの、呼吸を意識しなくてもよい程度の速さを見つけてキープしてください。はじめは、普段の歩き方より少し早めを意識するとよいでしょう。既述した、「週に10メッツ・時以上の有酸素運動が脂肪燃焼に効果的」[13]を踏まえて計算すると、週5日、30分以上軽く汗ばむくらいの速さでウォーキングするのが効果的だと考えられます。30分の運動の場合、1日に1回行っても10分の運動を1日に3回行っても、減量効果には差がないことがわかっていますので[4]、細切れでも総運動時間が確保できるように工夫してみましょう。

シューズ

靴底に厚みとクッション性があり、長く歩いても足裏が痛くなりにくい靴を選びましょう。かかとや足首がカパカパせずフィットしていること、靴ずれしにくいことももちろん大切です。もし靴ずれしやすい靴の場合は、靴擦れ防止用の靴下を試してみるのもおすすめです。ウォーキングの時間を取れない場合、通勤・通学時などに姿勢やスピードを意識して歩くだけでも運動効果がアップします。革靴やヒールの着用が義務付けられている場合は社内で履き替えるなどして、歩きやすい靴で通勤してみませんか。

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「歩くだけ」だからこそ気をつけたいこと

メリットが多く、負荷も比較的少ないウォーキングですが、やはり無理をしすぎないことが大切です。体調が優れないときや悪天候の日に、長時間のウォーキングを無理に行なって体調を崩しては意味がありません。そういった場合は室内での運動を意識しましょう。掃除機がけやお風呂の掃除などの日常的な家事も、テキパキと動けばある程度の運動効果を期待できます。
 
また、蒸し暑いときや日差しが照りつけている日には、熱中症の危険も伴います。朝や夕方といった比較的涼しい時間帯を選び、クール素材の服装で無理せずウォーキングしましょう。また、糖分控えめのスポーツドリンクなどを持ち歩き、水分と塩分を適度に補給しましょう。15~20分間隔を目安に、のどが乾く前に少しずつ水分補給することが大切です[5]。

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健康的に食べて楽しく歩こう!

ウォーキングは、同じ有酸素運動のジョギングと比べてひざや腰への負担が少なく、体力に自信のない方や高齢の方でも始めやすい運動です。さらに、歩くスピードによって運動強度を変えられるため、自分の体力に合った運動強度で続けられるというメリットもあります。まずは今の食生活や習慣を少しだけ見直し、効果的なウィーキングを取り入れて中年太りを撃退しましょう!

参考文献

参考文献
[1]大河原 一憲. “加齢とエネルギー代謝” 厚生労働省 e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html(参照2019-09-04)
[2]厚生労働省.“骨粗鬆症予防のための運動 -骨に刺激が加わる運動を” e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-001.html (参照2019-08-22)
[3]堂地 勉ほか. 13.閉経後脂質異常症, 日産婦誌 2009; 61(10): 520-527
[4]厚生労働省.“内臓脂肪減少のための運動” e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-002.html(参照2019-08-22) 
[5]北勢中央公園. “歩いてウォーキング” 北勢中央公園webサイト http://www.hokusei-park.jp/walking/index.html(参照2019-01-15)
[6]厚生労働省 生活習慣病対策室. “(PDF)日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要” 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf(参照2019-09-04)
[7]厚生労働省.“エアロビクス / 有酸素性運動” e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html (参照2019-08-22)
[8]公益社団法人 日本栄養士会. “(PDF)早い時期からの食事の見直し・改善が糖尿病予防の秘訣” 公益社団法人 日本栄養士会. https://www.dietitian.or.jp/assets/data/learn/marterial/teaching/2014-3.pdf(参照2019-09-04)
[9]厚生労働省 生活習慣病対策室. “(PDF)1─2 たんぱく質” 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042630.pdf(参照2019-09-04)
[10]厚生労働省. “内臓脂肪減少のための運動” 厚生労働省 e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-002.html(参照2019-09-10)
[11]厚生労働省. “メッツ/METs” 厚生労働省 e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-004.html(参照2019-09-10)
[12]厚生労働省. “(PDF)運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書 ” 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpqt.pdf(参照2019-09-04)
[13]Ohkawara K, et al. A dose-response relation between aerobic exercise and visceral fat reduction: systematic review of clinical trials, Int J Obes 2007; 31(12) 1786-1797

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