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やっぱり最強!脂肪燃焼の有酸素運動×基礎代謝アップの無酸素運動

最終更新日 2023.09.04
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気づくとデニムのウエストに乗っているお腹の脂肪、振り袖のように揺れる二の腕の脂肪。このような外見に影響する皮下脂肪だけでなく、健康にも影響する内臓脂肪もできるだけ早く燃焼させたいものですよね。より効率的に脂肪を燃焼させるためには、やはり「有酸素運動」と「無酸素運動」の最強タッグの出番です!本記事では、それぞれの運動の役割やありがちな誤解について説明し、具体的な運動メニューも紹介します。

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脂肪燃焼に効果的な運動とは?

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脂肪燃焼に効果的な運動とは?

運動にはウォーキングやジョギングのように長い時間続けるものもあれば、瞬間的に力を出すウェイトトレーニングや、筋トレのような運動もあります。体脂肪を燃焼させるには、どのような運動をどのくらい行うと良いのでしょうか。

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有酸素運動と無酸素運動の違い

一般的には短時間で強い負荷がかかる運動が無酸素運動、ウォーキングなどのように長い時間続ける運動が有酸素運動と捉えられがちですが、正しい区分は、その運動をする際に使われるエネルギーの違いです。酸素も脂肪も使わず、筋肉の中にたくわえられたグリコーゲンという糖の一種をエネルギーとするのが無酸素運動です[1]。そのため、無酸素運動だけでは体脂肪を燃焼できません。一方、酸素とともに脂肪や血糖がエネルギーとして使われるのが有酸素運動です[2]。基本的に、ウォーキングやジョギングのように軽い負荷で長時間続ける運動のほうが、高い脂肪燃焼効果を期待できますが、筋トレなどの無酸素運動後に有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果がアップするともいわれています。これは、筋トレによって成長ホルモンが分泌されるためです。成長ホルモンには脂肪分解を促進する作用があります[3]。寝ている間に多く分泌される成長ホルモンですが、筋トレなどの瞬発的にエネルギーを必要とする運動によっても分泌されるのです。
 
また、筋トレを続ければ体の筋肉量が次第に増え、それに伴い基礎代謝量もアップ。成長ホルモンの恩恵で脂肪が燃焼しやすくなるだけでなく、脂肪をため込みにくい体に近づくことができます。
 
つまり、体脂肪を燃焼させるには有酸素運動が有効で、その有酸素運動の効果をさらにアップさせるには無酸素運動を並行して行うことが良いということです。

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それぞれの運動でよくある誤解

有酸素運動は20分以上継続しないと効果なし?

「有酸素運動は、開始して20分ほど経過するとようやく脂肪が燃焼し始める」と、聞いたことがある方も多いかもしれません。しかし最近では、30分の運動を1日に1回行っても、10分の運動を1日に3回行っても、減量効果には差がないことがわかってきています[4]。
 
また、内臓脂肪の減少量は週当たりの有酸素運動の量に応じて増えることもわかっています。まとまった運動時間を取れなくても、日常の中に少しずつ有酸素運動をとり入れて1週間あたりの運動量を増やす工夫が大切です。
 
脂肪を燃焼させるための運動時間の目安は運動種目や強度によって異なり、「メッツ」という単位で表されます。よくある有酸素運動の運動強度の例は以下の通りです[5]。





















ウォーキング(軽く汗ばむ程度)4.3メッツ
ジョギング(ゆっくり)6.0メッツ
水中ウォーキング4.5メッツ
ランニング(188m/分くらいの速さ)11.0メッツ など


日常的な活動の運動強度は以下の通りです。

























散歩くらいの速さで歩く3.0メッツ
電動アシスト付き自転車に乗る3.0メッツ
階段をゆっくり上る4.0メッツ
農作業(家畜のえさやり程度)4.3メッツ
雪かき6.0メッツ など


脂肪を燃焼させるには、週に10メッツ・時以上の有酸素運動を行うと良いという研究結果があります[6]。メッツ・時とは、メッツと運動時間を掛け合わせた数値です。たとえば、ゆっくりのジョギングを1時間続ければ6.0メッツ・時となります。
 
1日にまとめて運動の時間を取れない場合も、日常生活の中に有酸素運動をとり入れて1週間あたり10メッツ・時以上の運動量を目指しましょう。

無酸素運動をしているからたくさん食べてもOK?

基礎代謝は、標準体型の場合30~49歳の男性で1,530kcal、女性で1,150kcal[7]。このように同じ年齢でも、男女で380kcalもの差が出ているのは筋肉量が異なるからだとされています。このことからも、基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすことが欠かせないということが分かりますね。
 
しかし、同じ体格の場合、筋トレによる基礎代謝アップの変動幅は、多く見積もっても1日あたり±150kcal以内と考えられています[8]。150kcalといえば6枚切りの食パン1枚分くらいです。そのため、筋肉量が増えたとしても、食べ過ぎた場合はそれが帳消しになるほどではないようです。さらにこの1日あたり±150kcalというのは変動の最大幅です。当然、トレーニングを始めたばかりであれば変動幅はもっと狭く、「運動したから大丈夫!」と言えるほどの消費量ではないということがおわかりいただけるでしょう。
 
大切なのは、運動と連動してバランスの良い食生活を続けるということ。筋トレで基礎代謝をアップさせることにより毎日150kcalが燃焼され続けるとして、その生活を1ヶ月半(およそ47日)続ければ、7,000kcalのカロリーを消費できるということです。これは体重1kgに相当するので[9]、その観点からは「基礎代謝を上げると自然とやせる」ともいえるでしょう。

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ここでいったんおさらい!「基礎代謝」とは?

「基礎代謝」とは、何もしない状態でも消費されるエネルギーのことです。基礎代謝量は年齢・性別によって変わり、10代をピークに落ちていきます。筋肉・肝臓・脳がそれぞれ20%ずつ消費していますが、肝臓や脳の消費割合は決まっていて増やすことはできません[11]。そのため基礎代謝を上げるには、性ホルモン(男性ホルモンのテストステロン、女性ホルモンのエストロゲン)とそれに関わる筋肉量を増やす必要があります。

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基礎代謝を上げる運動メニュー例 〜無酸素運動〜

では、基礎代謝をアップさせるためのトレーニングを3つ紹介します。いずれも基本的なトレーニング法ですが、効率的に筋肉量を増やすものばかりです。早速実践してみましょう!

スクワット

太ももの大腿四頭筋とお尻の大殿筋を鍛えるトレーニングです[10]。大腿四頭筋と大殿筋は全身の筋肉の中でも特に大きな筋肉なので、ここを鍛えることで効率的に基礎代謝を上げることができます。
※目安回数:1日15回



  • 1.手は胸の前でクロスさせる

  • 2.上半身を前に傾けながらおしりを後ろに出す

  • 3.そのまま膝を曲げる

  • 5.2秒かけて元の体勢に戻る



レッグレイズ

腰から股関節までのびる大腰筋と、お腹の腹直筋を鍛えられます[10]。基礎代謝を上げるだけでなく、お腹まわりの引き締め効果も期待できるトレーニングです。
※目安回数:1日10回



  • 1.浅く椅子に座って背もたれに背中をつける

  • 2.両手で座面の後方をつかむ

  • 3.両脚を前に伸ばしてそろえる

  • 4.2秒かけて両脚を同時に高く上げる

  • 5.2秒かけて両脚を同時に下げる



カーフレイズ

ふくらはぎの上部にある腓腹筋を鍛えるトレーニングです[10]。より負荷を大きくしたい場合、階段などの段差を利用して行っても良いでしょう。
目安回数:1日10~15回



  • 1.壁を横にして手を添える

  • 2.重心を足の親指と小指にバランスよくかける

  • 3.2秒かけて両かかとを上げる

  • 4.2秒かけて両かかとを下げる

  • 5.かかとが床につく前にまた上げる



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脂肪を燃焼させる運動メニュー例 〜有酸素運動〜

有酸素運動をとり入れて1週間あたり10メッツ・時以上の運動量を目指すことを推奨しましたが、実際に日常生活のなかではどのような運動メニューが考えられるでしょうか。以下で例を紹介します。
 



  • 通勤の行き帰りで30分以上、軽く汗ばむくらいの速さで歩く(週5日)

  • 幼稚園の送り迎えや買い物ついでに、電動アシストつき自転車で40分ほど走る(週5日)

  • プールで水中ウォーキングを1時間、早足のウォーキングを1時間15分(週1回)

  • ハイキング(4.1kg以下の荷物を持って)で1時間半以上歩く(週1回)



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スキマ時間でコツコツ運動時間を増やそう!

有酸素運動と無酸素運動の違いと、それぞれおすすめの運動のメニュー例を紹介しました。大切なのは、運動を継続することです。まとまった運動時間を取れなくても、日常生活のなかで移動時間やちょっとした空き時間に運動するだけで、全体的な運動量が少しずつ上がります。こまめに運動を続けるうちに、体力もアップしてくるでしょう。慣れてきたら少しずつ強度の高い運動をとり入れたり、運動時間を長くしたりするのもおすすめです。有酸素運動と無酸素運動を取り入れて、効率的な脂肪燃焼を目指しましょう!

参考文献

参考文献
[1]厚生労働省.“筋グリコーゲン” e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-079.html(参照2019-08-22)
[2]厚生労働省.“エアロビクス / 有酸素性運動” e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html(参照2019-08-22)
[3]厚生労働省.“加圧トレーニング” e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-008.html(参照2019-08-22)
[4]厚生労働省.“内臓脂肪減少のための運動” e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-002.html(参照2019-08-22)
[5]厚生労働省.“運動基準・運動指針の改定に関する検討会 報告書” 厚生労働省webサイト. https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpqt.pdf(参照2019-08-22)
[6]Ohkawara K, et al. A dose-response relation between aerobic exercise and visceral fat reduction: systematic review of clinical trials, Int J Obes 2007; 31(12) 1786-1797
[7]厚生労働省 “Ⅱ 各論 1.エネルギー・栄養素” 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000083871.pdf(参照 2019-08-10)
[8]田中茂穂 “エネルギー消費量とその測定方法” 静脈経腸栄養. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspen/24/5/24_5_1013/_pdf/-char/ja(参照 2019-08-10)
[9]厚生労働省 “無理なく内臓脂肪を減らすために” 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/pdf/03-c-07.pdf(参照 2019-08-10)
[10]日経ヘルス編集部. 日経ヘルス 2019年4月号. 日経BP 2019年; 60-61
[11]厚生労働省 “基礎代謝量(きそたいしゃりょう)” e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-019.html(参照 2019-08-10)

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