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Body and mind maintenance

アウトドアのプロが選ぶ 旅先でのパフォーマンスUPのためのケアとは?|田中 嵐洋

  • リラックス
  • ストレッチ
  • ケア
公開日2023.04.20
最終更新日2023.04.24
読み終わるまで12分

ハイキングや山登り、キャンプなどアウトドア・アクティビティの人気が高まり、楽しむ人が増えています。しかしリフレッシュできる反面、体への負荷はそれなりに大きいものです。そこで、自らもアウトドアスポーツを楽しみ、プロのアスリートのサポートもしている田中嵐洋さんに、翌日に疲れを残さないためのケアをお聞きしました。

Profile
プロフィール
田中 嵐洋
クリエイティブディレクター

幼少期から山登りやスキーなどのアウトドアスポーツをたしなむ。アウトドア用品「THE NORTH FACE JAPAN」のクリエイティブ・ディレクターなどを務めた後に独立し、現在では登山道などの未舗装路を数時間かけて走るトレイルランニング選手のサポートや、アウトドア関連のプロモーションやディレクションを行っている。

アウトドアで気を付けたいことは「疲れを溜め込まない」

野外での活動を指すアウトドア・アクティビティ。ハイキングやキャンプ、スキーといった自然の中での活動・運動を指します。

自然の中での活動はとても楽しいのですが、屋外でいつも以上に活動した時は、自分で感じている以上に疲れが溜まっているもの。プロのアウトドアスポーツ選手をサポートし、自身もアウトドアを楽しむ田中さんにアウトドアで気を付けたいことをお聞きすると「その日の疲れは、その日のうちにケアすることが重要です」と教えてくれました。

「アウトドア・アクティビティの後には、まずは体を温めると良いですよ。そしてその日使った筋肉をいたわることですね。お風呂にゆっくりつかって体をほぐしたら、筋肉を揉んでさらに緩めます。この時、筋肉を温めながらすることが大切です。僕自身は1時間ほどかけてヨガの要素を取り入れたストレッチなどを行いますが、それほど時間がとれないことも多いので、そういう時はハンディガンなどのケア用品を活用しています。疲れている中で体を揉んで、さらに腕が疲れてしまうといったジレンマがなく(笑)、とても便利です」

ケア用品で重視しているのは、使い勝手と携帯のしやすさなんだとか。

「肌に当てる面は平らで大きめのほうが、筋肉全体をケアできるので気持ちが良いです。全体的に疲れているなという時は弱い振動で全体をカバーすると、すごくしっかりほぐれていると感じます。筋肉の奥のほうに少し強く届けたい時は、振動を最大にしています。また、あると良いと思っているのがヒーター機能です。筋肉を揉む時は温めながらしたほうが良いと思うからです。しかも僕たちは雪山でのスポーツも多く、体を温めながらじっくりとほぐせるものがあるととても助かります」

田中さん流 時差ぼけ防止術と長距離移動後のケア

世界中を飛び回り、海外でも仕事やプライベートでアウトドア・アクティビティに取り組む田中さん。飛行機での移動はもちろん、現地でも大自然の中へと繰り出すために車で長時間移動することが多いそうです。仕事の場合は到着後すぐに活動することも多く、移動中から時差ぼけ対策や疲れすぎないような工夫をしながら、到着後に体の切り替えを行っているとのこと。

「僕はあまり時差ぼけをしないんです。体質的なものもあるかもしれませんが意識的に行っているのは、飛行機に乗った瞬間から現地時間に切り替えることです。座席に座ったら最初に時計をすべて現地時間に変更。日本は今何時だなといったことは考えず、それほど眠くなくても現地が夜中なら、“やばい夜中だ、寝ないとな”と思うようにしています」

移動中から意識を変えていく田中さんは、現地到着後も部屋でゆっくりと休むのではなく、あえて体を動かすのだそうです。

「時差ぼけ対策でもありますが、着いた日の夜か次の日の朝には必ず走るようにしています。個人的には体を動かしたほうが疲労の軽減を実感します。一度体を動かすことで芯から温まる意味もあります。頭もすっきりしますし、何より現地を走るとその土地を良く知ることができるんですよね。歩くよりも同じ時間で遠くまで行けますし、車では見過ごしてしまうような景色にも気づく。ちょっとした観光にもなります」

体をリフレッシュするおすすめリカバリーケア

移動中は座っているため、腰から足回りが強張りがち。腰骨から太ももにかけて伸びる大殿筋やふくらはぎをほぐすのがおすすめとのこと。田中さんおすすめの、アウトドア後や旅先でのケアを教えていただきました。

大殿筋ストレッチ1

左足を後ろに伸ばし、右足を前へ。右足を90度に曲げて横に倒し、膝を床に付けます。この時、左のつま先は伸ばします。そのまま呼吸をしながら上半身を前に倒していきます。

右の大殿筋が伸びていることを感じながら上半身を起こします。その状態で20秒。可能であれば両手は肩から真っすぐ下ろした位置にするとより効果的。左も同様。

大殿筋ストレッチ2

体が硬い、膝や股関節が痛いなど1のポーズが難しい人は、椅子を使うともう少し楽にできます。同様に片足を後ろに伸ばし、前に出した足の膝を直角に曲げ、座面につくように倒します。同じく左右20秒。

ハンディガンを使ったケア

ふくらはぎにハンディガンが当たりやすいよう膝を立て、上下に滑らせながらふくらはぎ全体をケア。

全体をほぐしたい時は振動を弱に。ヒーター機能が付いている機器であれば、温めながらケアします。

自然の中での遊びは、心も体もリラックス

田中さんがアウトドアを楽しむようになったのは幼少期のころから。父親と一緒にスキーや山登りなどに行き、自然に慣れ親しんでいたそうです。学生時代にはアメリカへ留学し、休みの日はスキーをはじめとしたアウトドアスポーツに勤しむ毎日を過ごしていたとのこと。アウトドア用品メーカーに入社後は、クリエイティブ・ディレクターとしてダイナミックな自然の中でのスキーやクライミング、トレイルランニングをはじめとしたアウトドアスポーツの楽しさを伝えてきました。独立した現在も、原点は「アウトドアの楽しさを共有したい」です。

そんな田中さんは「やっぱり都会よりも自然が本当に好きなんです」と言います。改めてその魅力について伺うと、自然への畏怖と親しみが伝わってきました。

「自然の中にいると、頭と心が落ち着いて癒されます。都会での疲れも自然の中にいると、いつのまにかケアできているんですよね。特に朝日や夕日は格別です。ただ見ているだけでも良いのですが、僕は瞑想をすることが多いです。瞑想は呼吸が大切で、知り合いに瞑想の方法を教わってからは、どこでもやるようにしています。以前、北海道の羊蹄山(休火山)の山頂にある火口に行った時は、太陽の光がすーっと入ってきて、その中での瞑想は本当に神秘的でした」

現在はアウトドアに関する様々な取り組みから、環境問題をはじめとするサスティナブルな取り組みにも関わっているとのこと。

「プロのトレイルランナーと子どもたちが一緒に海岸を走りゴミ集めをするといったプロジェクトなど、子どもたちに向けたものをもっと企画したいですし、世界の各地で雪や氷河が減っている現状を伝えたいですね。それが僕にできることだと思っています」

旅行先にも持って行きたい。田中さんの旅の必需品

旅の達人でもある田中さん。旅行先にはどのようなものを持って行くのか気になります。旅先に必ず持って行く必需品をお聞きしました。

BOSE ノイズキャンセリングヘッドフォン(写真左)
「周囲に常に人がいる長時間移動の飛行機では、雑音を消すことがとても大事だと思っています。このヘッドフォンがない旅は考えられません」

SUNSHINE JUICE 自然レメディ ビーツ(写真右)
「鉄分が豊富で整腸に良いといわれる野菜・ビーツに着目しているそうで、現地で身体を極限まで動かす仕事が多い僕の疲労回復にも役立っています」

CBD MOISTURIZING OIL(写真中央)
「アメリカに行った時に現地のトレイルランナーたちが愛用していたことから気になって使用したところすごく気にいったんです。今では用途別に揃えてオイル(写真)なら飲料に入れたり、バームなら筋肉のケアに使ったりしています」

インタビューを終えて

お話を通してアウトドアスポーツや自然への愛情がひしひしと伝わってきた田中さん。「人間は大昔から自然に触れて生きてきました。虫がいるから大自然は苦手という方も多いですが、そんな方々も実際に自然の中に来ると、風の音とか鳥の声とかに癒されると思います」という言葉が印象的でした。自然がもつ力は私たちの心を癒し、その後のパフォーマンスをもアップしてくれるに違いありません。

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