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猫背解消!背中まわりの簡単ストレッチで美しい姿勢を取り戻そう

  • ストレッチ
公開日2023.09.07
最終更新日2023.09.04
読み終わるまで7分

「デスクワークに集中していると肩が内側に入りがち」「移動中はつい前かがみになってスマートフォンを操作してしまう」「電車の中でふと窓に映った自分の姿勢の悪さに驚いてしまう」という方も多いのではないでしょうか?
 
そんな猫背予備軍の方や、すでに猫背に悩んでいるという方へ向けて、本記事では背中まわりを中心としたストレッチを紹介します。常に正しい姿勢をとり続けることは簡単ではなく、癖づいた姿勢や習慣を正すには時間もかかります。しかし、日々の意識づけとストレッチの習慣は猫背解消の近道です。背筋が伸びた姿を思い浮かべながら、ぜひチャレンジしてみてください。

実はあなたも猫背かも?

猫背とは、背骨の上部分である「胸椎」が後ろに曲がった姿勢のことです。体への負担が少ない理想的な姿勢は、立ったときにくるぶし、股関節、肩、耳の穴が、体の側面から見て一直線上にある状態だと考えられています。
 
これを踏まえて、今の自分の体の状態をチェックしてみましょう。かかと、お尻、肩甲骨、後頭部を壁につけてみると顎が上がってしまう、もしくは、後頭部が壁につかない場合は、猫背の可能性が高いといえます。

猫背の放置は身体のバランスを崩してしまう危険も!

猫背をそのまま放置すると、身体のバランスが悪くなって首や腰に過度の負担がかかり、腰痛や肩こりの原因となることがあります。
 
また、前かがみの姿勢は胃腸にも負担をかけるため、胃の不調や便秘を引き起こす危険性も[1]。さらに、呼吸が浅くなることで全身の血流が悪くなり、代謝が下がるおそれもあります[2]。
猫背はこのように体にさまざまな影響を及ぼすため、早めの改善が必要です。

猫背解消のためのおすすめストレッチ

外出先でもできる簡単ストレッチ3選

【1,壁を使った簡単ストレッチ】

いつでもどこでも壁さえあればできるストレッチです。胸椎を刺激することによって真っ直ぐな姿勢を保ちやすくなります。



  • 1.両脚を肩幅に開き、壁に向き合い少し離れて立つ

  • 2.両手を伸ばして壁に手を付き、体が壁から約30度傾いた状態にする

  • 3.膝を曲げながらお尻を後方に突き出すようにして股関節を十分に曲げていく

  • 4.そのまま肩を後ろに屈曲させ、胸を伸ばすようにして5秒間維持

  • 5.ここまでの動作を3セット以上行う



【2,椅子を使った簡単ストレッチ】
背中だけでなく、肩周辺もしっかりほぐせるストレッチです。オフィスなどでも、座りながらさりげなく行えますよ。



<ul>

<li>1.椅子に浅めに腰掛ける</li>

<li>2.組んだ両手を体の前に向かってしっかり伸ばす</li>

<li>3.おへそを覗き込むようにして背中を丸める</li>

<li>4.体を丸めるときは、首から腰にかけてしっかり曲げましょう。</li>

<li>その時に少し呼吸がしにくくなりますが、深い呼吸を心がけてください。深い呼吸をすることで、自律神経のバランスが整い、緊張もほぐれていきます[3]</li>

<ul>

【3,道具は不要!立ったままできる簡単ストレッチ】



  • 1.立った状態で軽く肩を内側に入れた前かがみの状態に。あごを前に出し、腕は前方に垂らすイメージ

  • 2.大きく肩を回しながら上体を起こす。その際、おなかに力を入れながら腰も交互に回す

  • 3.まっすぐになるまで行ったら正面を見る



POINT

映画「マトリックス」の有名なシーンをイメージして肩や背中を動かしてみましょう。上体を起こしたときは、腰が反らないよう注意してください。

自宅でじっくりストレッチ3選

【バスタオルと椅子を使ったストレッチ】
デスクワークなど、長時間椅子に座ることがある方には特におすすめのストレッチです。



  • 1.仰向けになり、丸めたバスタオルを肩甲骨の下に来るように置き、頭の下には枕を置く

  • 2.脚を椅子に乗せ、あごをひいて両手を頭上に伸ばして胸を伸ばす。30秒維持×3セット

  • 3.四つんばいになり、両肩が両手の真上に来るようにする。ひざ同士はこぶし1つ分あける

  • 4.3の状態のまま、体重を後ろに移動してお祈りのようなポーズをとる。胸を前に伸ばして腰は丸め、30秒維持×3セット

  • 5.四つんばいで肘を床につけ、さらに両腕を小指から肘までつけて手のひらは上に向ける

  • 6.重心をお尻側に移動し、両肘が離れないようにしながら腰から腕にかけて伸ばす。20秒維持×3セット

  • 7.椅子に座り、手のひらを上に向けた左手を前に伸ばし、左肘に右手をそえる

  • 8.腰の向きは変えずに上半身を右にひねる。20秒キープしたら左右交互に5回ずつ行う



POINT

呼吸を止めずに行いましょう。深く息を吐きながらストレッチし、吸いながら戻ると体の深いところに効きやすくなります。

道具は不要!背中のこわばりを解消するストレッチ
 
肩甲骨周りを刺激するストレッチです。リラックスしながら取り組みましょう。



  • 1.うつ伏せに寝て両手を体の後ろで組む

  • 2.息を吐きながらまっすぐ伸ばした手をゆっくり天井に向かって上げる

  • 3.無理なく上げられるところまで手を上げたら5秒間静止

  • 4.息を吐きながら元に戻り、10回くり返す



POINT

体の後ろで天井に向かって伸ばす際、肘が曲がらないように注意してください。曲げてしまうと効果も薄くなってしまいます。

【道具は不要!背中の全面を伸ばすストレッチ】
 
僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋群と呼ばれる場所を刺激できる方法です。



  • 1.床に座りあぐらをかく。背筋を伸ばし、両手をひざの上におく

  • 2.ゆっくり息を吸いながら上を向き、肩甲骨を引き下げるイメージで喉や胸、おなかを伸ばす

  • 3.息を吐きながら目線をおへそに向け、首の後ろから尾てい骨まで丸めながら伸ばす

  • 4.2~3の動きを8回ほどゆったりとくり返す



POINT

2のときは腰をそらせ、お尻をつきだします。3のときはひじが伸びるまで、背中や肩甲骨を大きく後ろに押し出し、背中側がしっかり刺激されているのを感じましょう。

背中をほぐすことで得られる効果

背中のストレッチを定期的に取り入れると、どんな効果が期待できるのでしょうか。

血流が促進され肩こりが改善

背中をストレッチすると筋肉の緊張がほぐれ、血液の流れが良くなります。血行不良が改善されると肩こりの改善も期待できます。日頃から肩こりに悩まされている人のなかには、肩よりも肩甲骨の周りがつらいという人もいるでしょう。
 
実は肩こりに関係が深い僧帽筋という筋肉は、首から肩、背中にかけて広がる大きな筋肉なのです。こりがつらいときは肩だけでなく、首や背中も一緒にストレッチするのがおすすめです。

重要な筋肉に作用し姿勢改善

正しい姿勢の維持には、さまざまな筋肉が使われます。特に背中には「脊柱起立筋」や「広背筋」といった重要な筋肉があり、ここが衰えると猫背につながってしまうおそれもあります。まず、背中の筋肉をほぐすこと、そこからさらに鍛えられることで姿勢改善につながります[4]。

猫背を軽視せず、ストレッチでしなやかな背中を手に入れよう!

猫背は肩こりの原因になるだけでなく、内臓にも影響を及ぼし、姿勢の悪さは周りに老けた印象を与えてしまいます。ぜひ日々の生活の中で理想の姿勢、プロポーションの維持を意識しつつ、今回紹介したストレッチを取り入れてみてください。猫背の改善が見込めるとともに、こわばってしまった体を伸ばす心地よさも実感できるはずです。

参考文献

[1]埼玉県国民健康保険団体連合会. “猫背は万病のもと?!” さいたまこくほ http://www.rodoeisei.or.jp/18_balance/201601/07.pdfl(参照2019-08-01
[2][2]日本経済新聞. “侮れない猫背、意外な万病のもと 肩こり・腰痛…”日経スタイル https://style.nikkei.com/article/DGXDZO53406320Q3A330C1MZ4001/(参照2019-08-01)
[3]株式会社日立保険サービス.“背中を緩めて心と体をほぐす呼吸法” https://www.hitachi-hoken.co.jp/woman/health/p10.html(参照2019-08-01)
[4]牛谷義秀. “猫背”健康プラザ http://www.ushitani.com/health/2013/pdf/2013_03.pdf(参照2019-08-01)

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