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マッサージ器の歴史

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マッサージ器と言っても、いわゆる孫の手のような手を使うものや青竹踏みのような足を使うもの、座るだけで全身に使える大型で高価なマッサージチェアなど、さまざまなものがあり用途も多岐に渡ります。
今回は動力を電気とする「電気マッサージ器」の歴史について着目してみました。

1. マッサージ器とは?

まず「電気マッサージ器」とはなにか? というところですが、日本において「電気マッサージ器」とは医療機器にあたります。これは法律 (医薬品医療機器法) により定められており、第三者認証機関で認証された “医療機器” の一つがマッサージ器です。
この法律上認証されていないものは、使用目的又は効果の「あんま、マッサージの代用。一般家庭で使用すること。」をうたうことが出来ず、そういったものは一般に雑品として扱われます。 (※)
今回はこの認証を得ている「電気マッサージ器」の歴史を紐解いてみます。

2. マッサージ器の起源

マッサージ自体はあんまとも呼ばれ、古くは隋の時代、あるいはそれ以前の中国で生まれたものと言われていますが、「電気マッサージ器」の歴史となると一気に近代まで時が進みます。
国もアジアからヨーロッパに変わり、時は19世紀末、イギリス。この時代のイギリスは市民革命から産業革命の時代ですが、ちょうど電気に関する発明や研究が進みだし、動力が蒸気から電気に移りはじめた時代でした。
これはイギリスに限った話ではありませんが、当時まだ医療はそこまで発展していません。それがどの程度かというと、伝染病がなぜ流行するのか原理がわからず、まもなく病原菌というものがやっと認められるかどうか、というような時代です。

この頃のイギリスでは、市民革命や産業革命などの時代背景が絡むのか、ヒステリーが流行していました。
まだ医療が進んでおりませんから、心因性であることすらまだ判明しておらず、ただそうすれば症状が一時的に改善する、と言う理由でこの治療法にマッサージというものがありました。
医師は治療のため患者にマッサージを施しますが、なかなか体力を使うもので、腱鞘炎などになる医師もいたようです。
この解決策として、電動のマッサージ器が発明され、医師の負担を軽減した治療法として確立されました。
時代が進むにつれ医療は進み、ヒステリーも心因性と判明しマッサージ器がこのような治療に使われることはなくなり、次第に現在一般的に使われるようなマッサージ器の用途になっていったそうです。

3. マッサージチェアの発明

少し時が進み舞台は戦後の日本に移ります。1950年頃、戦後の日本では銭湯が広く普及しており、軒数もどんどん増えていたそうです。
その疲れをとる空間である銭湯に何かできないか、と考えたある男性はゴミの山から野球ボールや自転車のチェーンなどの材料や部品を集めて試作を繰り返し、遂に大阪にて、世界初の自動マッサージチェアが製作されました。

4. マッサージチェアの発展

発明された当時は一箇所のみのもみ機能しかなかったマッサージチェアも、段々と開発が進み機能が追加されていきました。
一箇所だけだったところから、肩と腰の二箇所を同時にマッサージできるようになり、叩きの機能が実装され、もみ玉式だったものに加えてエアーバッグ式のものが出現します。
このエアーバッグ式の存在は大きく、肩や腰だけではなく足までほぐしてくれるようになり、範囲はさらに手先にまで及び、また骨盤にまで作用したりと、座るだけで全身をリラックスできるようになっています。

エアーバッグ式の特徴として、指圧や人の手によるマッサージのような感覚とは異なり、エアーバッグ全体で幅広い範囲に加圧することができるので、大きな満足感が得られます。また、もみ玉では対応できない目もとのような箇所まで届くようになりました。
さらに時代が進むとマッサージチェアはより進化していき、まるでベッドのように大きくリクライニングしたり、操作も無線のリモコンや、果ては音声での操作も可能になりました。

もともと大型だったマッサージチェアですが、足や腕の機能が増えるとさらに大型化していきますが、部分ごとの機能のみを残し小型化した製品も登場していきます。
背面のみの機能を残したマッサージシートや、足のみに特化したフットマッサージャー、目もとや手先の疲れを癒やすようなものなどさまざまに分岐していき、大型のマッサージチェアと同等の機能を保有しつつ、より手にしやすい価格帯へと下がっていきました。
現代の生活習慣病となりつつ腰痛や肩こりに対して有効であるとも言われ、マッサージ器はどんどんと一般的なものとなってきました。

いまやさまざまなマッサージ器が多く普及していますが、近年の技術発展からこれからどのようなものが出てくるのか、今後も動きから目が離せません。

(※) 東京都福祉保健局 昭和47年2月2日薬監第28号 医療用具の効能の範囲について
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/koukokukisei/tutisyu.files/03-470202.pdf

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